「バック・イン・ブラック」、デオレオが事業拡大を計画
オリーブオイルブランド「カルボネル」、「ベルトーリ」、「カラペッリ」、「コイペ」、「サッソ」を擁するスペインの食品大手デオレオは、黒字に転じ、新興市場での成長と既存市場での新製品展開を通じて、事業規模を2倍に拡大する計画だ。

オリーブオイルブランド「カルボネル」、「ベルトーリ」、「カラペッリ」、「コイペ」、「サッソ」を擁するスペインの食品大手デオレオは、黒字に転じ、新興市場での成長を通じて事業規模を2倍に拡大する計画だ。
同社が「不安定な時期、抜本的な変革、そして再編」と表現した期間を経て、マドリードに本拠を置くこの世界有数のオリーブオイル企業は、前年の5,650万ユーロの赤字から一転し、2011年には110万ユーロの純利益を計上した。
スペイン紙『エクスパシオン』によると、旧SOSコーポラシオン・アリメンタリアであるデオレオは現在、中国、インド、南米での事業拡大を目指している。また、既存市場においては、食品への脂肪吸収を抑える揚げ油など、特定の調理用途に特化した新製品や、スプレータイプなどの新しいパッケージングを展開する計画だ。
財務の回復
先週、スペイン証券市場委員会(CNMV)に提出した報告書の中で、デオレオ社は、黒字転換をもたらした効率化策の一つとして、従業員数を2230人から1021人に削減したことを挙げた。目標の923人に達するまで、さらに人員削減が行われる予定である。
オリーブオイル価格の下落を背景に、同グループの昨年の総売上高は4.4%減の11億1000万ユーロ(14億6000万ドル)となったものの、 デオレオは新興市場での地歩を固めた成果を強調し、中国で56%、ブラジルで28%、タイで19%、韓国で11%の成長を記録した。
しかし、エクスパシオン紙によると、デオレオの昨年の利益の30%はスペインで、さらに30%はイタリアで、そして20%は米国、カナダ、メキシコで生み出された。
デオレオは、EBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)が11%減の8,500万ユーロとなった主な要因として、上半期のひまわり油事業における損失と、主要市場でのオリーブオイル販促費の増加を挙げた。
スペインとイタリアではオリーブオイル市場が数量は増加したが金額は減少、一方米国では会員制倉庫型店舗が小売市場の成長を牽引
CNMVへの報告書の中で、デオレオは、ニールセンの調査によると、昨年のスペインのオリーブオイル市場は販売数量で1.98%増加したものの、販売額では0.9%減少した一方、バージン/エクストラバージン部門は販売数量で9.2%、販売額で5.7%増加したと述べた。
イタリアでは、販売量は増加したものの、販売額は0.8%減少した。
米国市場は比較的安定していたものの、成長率は鈍化したとデオレオは報告した。「この国では、最も急成長している小売セグメントであるクラブストアが、ニールセンの調査対象外であったことを念頭に置くべきだ」と同グループは述べた。
プライベートブランドのオリーブオイル市場は、スペインやイタリアなど伝統的に消費量の多い国々ではシェアを落としたが、米国やドイツではシェアを拡大した。
一方、スペインのひまわり油市場は2.2%縮小した。これは、オリーブオイルの価格下落により、常連客がオリーブオイルに切り替えたことが原因とされる。
豊作により価格は低水準に
デオレオ社は、オリーブオイルの価格が低迷し続けていると指摘した。例えば、ランプアンテ油の価格は前年比で11.4%下落した。
「2011/12年度の豊作により、すべての市場で価格の下落傾向は続くと見られる。本稿執筆時点で収穫はほぼ完了しており、スペイン国内の生産量は150万トンを超える可能性がある」と同社は報告した。
新製品
デオレオのハイメ・カルボ総支配人は先週、記者団に対し、新世界におけるワイン産業と同様に、オリーブオイル業界も近代化すべき時期に来ていると語った。「人々は原産地呼称を理解していないが、自分が好むブドウの品種は知っている」と彼は述べた。
同様に、消費者は、魚の揚げ物に最適なオイル、グリル用に最適なオイル、そして肉の調理に最適なオイルといった区別を理解し、購入する可能性が高いとカルボ氏は述べた。
揚げ物の脂肪吸収を抑える製品開発について、カルボ氏は「天ぷらに最適でありながら、使用する油の量を20%削減できると謳える油を提供できるようになるだろう」と語った。