イタリア、オリーブオイル詐欺の容疑で33人を逮捕
イタリアで行われた捜査の結果、イタリアのオリーブオイル業界に浸透し、米国へ偽造製品を輸出していたとされる組織「ピロマッリ・クラン」の一員とみられる33人が逮捕された。
イタリアのカラビニエリは、カラブリアのマフィア組織「ピロマッリ一族」の容疑者33人を逮捕した。同組織は、偽物のエキストラバージンオリーブオイルを米国へ輸出するなど、違法な取引を行っていたとされる。
警察が「Investigative Reporting Project of Italy」に語ったところによると、約4,280万ドル相当の資産が押収され、容疑者らに対してはマフィア結社への関与、殺人未遂、麻薬密売、資金洗浄、詐欺などの容疑で起訴された。
「ンドランゲタ」としても知られるカラブリア・マフィアは、イタリアで最も裕福かつ強力な犯罪組織とされており、ピロマッリ一族はその組織内でも主要な一族と見なされている。当局は、麻薬密売に加え、彼らを精巧なオリーブオイル詐欺を含む「アグロマフィア」の主要な実行犯であると見ている。
捜査当局によると、ピロマッリ一族は、搾りかすから化学溶剤を用いて抽出されたオリーブ搾りかす油を輸入し、その低品質で不純物を混入した油製品に「エクストラバージンオリーブオイル」のラベルを貼って米国へ輸出していた。IRPIの調査によると、これらの製品はニューヨーク、ボストン、シカゴの小売チェーンを通じて販売されていた。
当局は、ピロマッリ一家がこの詐欺を実行できたのは、適切な場所に適切な人物を配置して影響力を掌握していたためだと主張している。同一家は、南部のジョイア・タウロ市とその周辺地域を支配しており、同地域の不動産、食品・農業関連企業の大部分、そして戦略的に重要な位置にある港湾を掌握しているとみられている。
また、『ビジネス・スタンダード』紙の報道によると、同一族は勢力を北部の都市ミラノの流通網にまで拡大し、米国へオリーブオイルを輸出する企業を掌握したとされる。
偽物のオリーブオイルの販売は、貧乏人の手口ではない。昨年、高品質なオリーブオイルは1ガロンあたり50ドルもしていたのに対し、偽物の製造コストはわずか7ドルだったと、テレビ番組『60ミニッツ』の特集で指摘された。「利益率はコカインの3倍にもなる」と、ジャーナリストのトム・ミューラー氏は番組内で語った。
多大な経済的損失に加え、イタリアは評判の失墜という影響にも直面している。同国は世界最大のオリーブオイル輸出国であり、米国は売上高20億ドルを誇る世界第3位の市場だ。ブルームバーグによると、その中にはイタリアからの輸入品に費やされる数億ドルが含まれている。
とはいえ、オリーブオイルは米国の食用油市場全体のごく一部に過ぎない。ブルームバーグによると、一人当たりの消費量は1リットル未満だという。これはオリーブオイルやイタリアのような供給国にとって大きな成長の可能性を残しているが、不正な製品は製品への信頼を損なう恐れがある。
食品偽装は健康面での懸念も引き起こす。ある製品を摂取していると信じている人が、実際にはアレルゲンを摂取している可能性があり、アレルギー反応を起こすリスクがある。また、一部の「アグロマフィア」製品からは低品質の不純物が検出されており、これらがさらなるリスク要因となっている。
イタリアはこの問題を放置しておらず、食品偽装対策の専門部隊を設置している。『60 Minutes』によると、昨年時点で、その部隊には味覚検査によって偽造オリーブオイルを特定できる警察官60名と、検査・捜査に専念する1,100名の警官が所属していた。