研究によると、突発的な干ばつは発生が早まり、長期化していることが判明した
地球規模での気温上昇と大気の乾燥化が進むにつれ、農業に壊滅的な打撃を与える可能性のある突発的な干ばつの発生が加速している。
『Nature Communications』誌に掲載された新たな研究によると、突発的な干ばつ、すなわち干ばつの急速な発生と悪化は、さらに加速しているという。
研究者らは、こうした極端な現象が広範囲の土壌を乾燥させ、過去20年間で発生頻度は変わらないものの、発生までの時間が短縮され、その持続期間が長くなっていることを突き止めた。
研究者らは、大気中の乾燥化が進んでいることが、世界の多くの地域でこの現象を助長していると付け加えた。
関連記事:国連「気候変動の最悪の影響を防ぐ時間は残り少ない」「世界的に見て、最も急速に発生し、わずか5日以内に地域を干ばつ状態に陥らせる突発的な干ばつは、約3~19%増加している」と研究者らは記した。
「また、南アジア、東南アジア、北米中部など、突発的干ばつが発生しやすい地域では、その増加率は約22~59%に達している」と彼らは付け加えた。
突発的干ばつによる被害は、農業のあらゆる分野や経済全般に及ぶ可能性がある。
その期間は数週間から数ヶ月と短命だが、こうした現象は作物の生育にとって極めて重要な時期に発生しうる。
本研究において、著者らは2012年5月から8月にかけて米国中部を襲い、農業および地域経済に推定360億ドル(340億ユーロ)の損失をもたらした突発的干ばつを例に挙げている。
中国やアフリカの数カ国を含む、他の多くの国々でも同様の事例が記録されている。
2018年、オーストラリアのクイーンズランド州南部では、突発的な干ばつにより「景観から植生が失われ、家畜の頭数が国内で最低水準にまで減少した」。
突発的干ばつがこれほど甚大な被害をもたらす理由の一つは、その急速な発生にある。何の前触れもなく突然発生するため、農家や地域住民が備えることができないのだ。
土壌水分の衛星観測データに基づく世界的な水文気候データセットを分析した結果、過去20年間における突発的干ばつの発生には、34~46%のケースでわずか5日しかかからなかったことが判明した。
こうした現象の70%は半月以内に発生している。この研究は、地球規模の気温上昇がこうした現象の前兆であり、発生の加速化の要因である可能性を示唆している。
また、この研究では、米国東部、アマゾン川流域、東南アジアなど、季節的な湿度の変動が著しい地域が、特にフラッシュ・ドライアウトに見舞われやすい可能性があることも明らかになった。