インドネシア、物議を醸していたパーム油の輸出禁止措置を解除
ジョコ・ウィドド大統領は、この決定は世界的な供給量の増加と国内の食用油価格の高騰によるものだと述べた。
世界最大のパーム油生産国かつ輸出国であるインドネシアは、1か月間にわたって実施していたパーム油の輸出禁止措置を解除した。
ジョコ・ウィドド大統領は、この禁止措置を解除するにあたり、パーム油の供給増と国内価格の上昇を理由として挙げた。
「現在の食用油の供給状況と価格を踏まえ、またパーム油産業には農家やその他の支援スタッフを含め1700万人の労働者が従事していることを考慮し、食用油の輸出を再開することを決定した」と、ウィドド大統領はビデオ声明で述べた。
関連記事:ユニリーバ、森林破壊フリー認証パーム油にブロックチェーン技術を活用5月23日に再開された輸出は、高騰する植物油価格の緩和につながると期待されている。食用油の価格は、新型コロナウイルスのパンデミック発生以来、着実に上昇を続けてきた。
市場アナリストによると、輸出禁止措置の解除により、世界市場での食用油の供給量が増加し、価格の下落につながる見込みだ。
「インドネシアが5月19日にパーム油の輸出禁止措置を解除すると発表した後、市場価格は5%下落した」と、ムンバイに拠点を置く食用油輸入業者サンディン・グループのサンディープ・バジョリア最高経営責任者(CEO)はエコノミック・タイムズ紙に語った。
「しかし、その後、輸出業者は国内市場への供給義務を果たさなければならないと政府が明確にしたため、5月20日には価格が再び4%上昇した」と同氏は付け加えた。
食用油業界は2021年以降、激動の局面を迎えている。価格が着実に上昇したパンデミックの影響に加え、ロシアによるウクライナ侵攻が事態をさらに複雑化させている。
ウクライナは、パーム油の競合品であるひまわり油の主要生産国である。ロシアによるウクライナ侵攻は生産と供給網を混乱させ、食用油業界の状況をさらに悪化させた。
それにもかかわらず、米国農務省は、カナダと欧州連合(EU)でのキャノーラ油の豊作、および南米での大豆生産の好調を背景に、2022/23年度の世界の油糧種子生産量は増加すると予測している。
しかし、パーム油は世界で最も普及している植物油であり、食品から化粧品に至るまで、ほぼあらゆる製品の不可欠な成分となっている。
店頭で販売されるパッケージ製品の約50%に、パーム油とその派生製品が使用されていると推定されている。インドネシアによる輸出禁止措置は、複数のサプライチェーン全体でコストを押し上げ、世界的なインフレの影響をさらに悪化させた。
世界中で食料品の価格高騰に直面している中、植物油の高騰は数ヶ月にわたり世界中の消費者を苦しめている。
国連食糧農業機関(FAO)によると、3月の食料価格は過去最大の急騰を記録した。
FAOは、「黒海地域での戦争が、主食となる穀物や植物油の市場に衝撃を広げた」と述べた。
4月にインドネシアが輸出禁止措置を発表した際、パーム油の価格は約200%上昇した。
インドネシア大統領は、同国は目標を達成できなかったものの、パーム油の供給量が増加するにつれ、今後数週間で価格が下落すると予想していると述べた。
「いくつかの地域では、食用油の価格が依然として比較的高いことは承知しているが、今後数週間でより手頃な価格になるだろうと信じている」とウィドド大統領は述べた。