「熱波によりスペインのオリーブオイル生産量が減少する恐れがある」と大臣が警告
オリーブオイルの生産量が急減していることに加え、一部のアナリストは品質も大幅に低下するのではないかと懸念している。
スペインのルイス・プラナス農業・漁業・食品相は、スペインの夏を支配している厳しい熱波と長期化する干ばつが、同国のオリーブオイル生産に深刻な打撃を与える恐れがあると警告した。
「今後数週間で気温が下がるか雨が降らなければ、今年のオリーブの収穫量は例年より著しく減少する可能性がある」とプラナス大臣は先週、ブルームバーグ・ニュースに語った。「オリーブ業界は生産量を懸念している」
スペインは世界のオリーブオイル生産の大部分を占めているため、こうした減産は世界的な供給の著しい逼迫を招くことになるだろう。
しかし、同大臣は、国内で悪天候が続いた場合に予想されるオリーブオイル収穫量の減少幅を数値で示すことはしなかった。国際オリーブ評議会のデータによると、世界最大のオリーブオイル生産国であるスペインの2021/22年産期の収穫量は130万トンであった。
プラナス大臣はまた、スペインにおけるオリーブオイル生産量の予測される減少により、ウクライナ産ひまわり油を含む植物油の価格が高水準で推移する可能性が高いと指摘した。
関連記事:2022年収穫状況の最新情報一方、アンダルシアの若手農家・牧場主協会(Asaja)は、今期のオリーブオイル生産量が3分の1減少する可能性があると懸念を表明した。同協会は、2022/23年度における総生産量がわずか100万トンにとどまると予想している。
しかし、Asajaは、現在50万トンを超えるスペインのオリーブオイル在庫が、国内および海外市場における予想される生産減を相殺し得ると付け加えた。
市場アナリストらは、スペインのオリーブオイル業界が今後数年間、生産量を25~30%連続で減らす事態に直面する可能性もあると指摘している。
さらに、来シーズンのスペイン産オリーブオイルの品質も、業界にとっての懸念材料となっている。
「スペインは世界のオリーブオイル生産の大部分を占めているため、こうした減産は世界的な供給量の著しい逼迫を招くことになるだろう」と、市場調査会社ミンテック(Mintec)のアナリスト、カイル・ホランド氏は述べた。「今後、天候が好転して作柄に一息つく機会がなければ、市場関係者は価格の上昇が続くと予想している。」
「市場では、来季の収穫物の品質についても大きな懸念がある。収穫物のうち、どの程度の割合がエクストラバージンやバージン級の品質を満たし、どれだけの量が『ランパンテ』(人間が食用に適さない)に分類されるかという点だ」と同氏は述べた。
スペインもまた、この夏、異例の長さに及ぶ高温乾燥の天候によって深刻な打撃を受けた地中海地域の主要なオリーブオイル生産国の一つである。
世界第2位の生産国であるイタリアでは、70年ぶりの干ばつにより、生産者らは来シーズンのオリーブオイル収穫量について当初抱いていた高い期待をすでに下方修正している。
米国農務省(USDA)の予測によると、世界全体のオリーブオイル生産量は2022/23年度に292万トンに減少すると見込まれており、前回の生産量328万トンと比較して11%の減少となる。